ビジネスマッチングサイトとStripe Invoicing

請求書発行をオンライン化する方法

ビジネスマッチングサイトでは、ユーザー同士をつなぐだけでなく、マッチング成立後の取引までオンラインで管理するケースがあります。
例えば、企業がサイト上で業務を依頼し、別の企業や個人事業主がその仕事を請け負う場合、取引成立後には「請求書を発行する」「料金を支払う」といった作業が発生します。
こうした請求業務をオンライン化する方法の一つが、Stripeの「Stripe Invoicing」です。
今回は、Stripe Invoicingの基本的な仕組みと、ビジネスマッチングサイトでどのように活用できるのかについて紹介します。

Stripe Invoicingとは?

Stripe Invoicingは、Stripeが提供しているオンラインの請求書発行サービスです。
請求書を作成して顧客へ送付し、その請求書からオンラインで支払いを受けることができます。
請求書には、請求するサービスの内容や金額、顧客情報、支払期限などを設定できます。
また、StripeのAPIを利用すれば、外部のシステムから請求書を作成したり、請求に関する処理を自動化したりすることも可能です。
そのため、Stripe Invoicingは単に請求書を作成するためのツールというより、 請求書の作成から支払いまでをオンライン化するための仕組みと考えると分かりやすいでしょう。

ビジネスマッチングサイトと請求書

ビジネスマッチングサイトでは、マッチングが成立した後に実際の取引が始まります。
例えば、

  • 企業がデザイナーにWebサイト制作を依頼する
  • 企業がコンサルタントに業務を依頼する
  • 事業者が専門家に仕事を依頼する
  • 企業同士で業務委託契約を行う

といったケースです。
このような取引では、商品をECサイトで購入するように、その場で決済するとは限りません。
まず仕事内容や金額を決め、その後に請求書を発行して支払うという流れになることもあります。
このようなビジネスモデルでは、Stripe Invoicingを利用した請求の仕組みが選択肢の一つになります。

マッチング成立後に請求書を発行する

例えば、次のようなビジネスマッチングサイトを考えてみます。

(発注者) 「Webサイトを制作してほしい」
↓
(マッチングサイト) 条件に合う事業者を提示
↓
(受注者) 「制作を請け負います」
↓
マッチング成立
↓
請求書を発行
↓
発注者が支払い

マッチングサイト側で取引金額などを管理しているのであれば、その情報を利用して請求書を作成する仕組みも考えられます。
毎回担当者が手作業で請求書を作るのではなく、システムとStripe Invoicingを連携させることで、請求業務を効率化できます。

Stripe Invoicingを使うメリット

請求書をオンラインで発行できる

従来のように請求書を作成してメールに添付したり、紙で郵送したりする方法だけでなく、オンラインで請求処理を行えるようになります。
ビジネスマッチングサイトと組み合わせれば、マッチングから請求までの流れをオンラインでつなげやすくなります。

請求業務を効率化できる

取引が増えてくると、請求書を一件ずつ作成する作業も負担になります。
システム側で、

  • 取引相手
  • 取引内容
  • 請求金額
  • 支払期限

などを管理しておけば、それらの情報を利用して請求処理を行う仕組みを作ることができます。
特に、多くのユーザーが利用するビジネスマッチングサイトでは、請求業務をできるだけシステム化しておくことが運営側の負担軽減につながります。

支払い状況を管理しやすい

請求書を発行した後には、「まだ支払われていない」「支払いが完了した」といった状態の管理も必要になります。
Stripe Invoicingを利用すれば、請求書に対する支払い状況を確認できます。
ビジネスマッチングサイト側でも取引情報と支払い状況を連携させれば、
「この取引は請求済みなのか」
「支払いは完了しているのか」
といった情報を管理画面から確認できる仕組みにすることも可能です。

通常の決済機能との違い

Stripeには、ECサイトなどでよく利用される決済機能もあります。
例えば、
商品を選ぶ → 決済画面へ進む → クレジットカードで支払うという流れです。
一方、Stripe Invoicingは、
取引内容を決める → 請求書を発行する → 請求書を確認する → 支払うという流れに向いています。
ビジネスマッチングサイトでは、取引ごとに仕事内容や金額が変わることがあります。
そのため、「決まった商品をその場で購入するサイト」なのか、「マッチング後に取引条件を決めて請求するサイト」なのかによって、適した決済方法は変わってきます。

ビジネスマッチングサイトへの組み込み方

Stripe Invoicingをビジネスマッチングサイトで利用する場合、Stripe側だけで完結するとは限りません。
サイト側にも、取引に関する情報を管理する仕組みが必要になります。
例えば、

  1. ユーザーが仕事を依頼する
  2. マッチングが成立する
  3. 取引内容を確定する
  4. 請求金額を決定する
  5. Stripe Invoicingで請求書を発行する
  6. 請求先へ案内する
  7. 支払い状況を確認する
  8. 取引を完了する

という流れです。
どのタイミングで請求書を発行するのか、誰が請求書を発行するのかなどは、サイトの仕組みによって変わります。
そのため、Stripe Invoicingを導入することだけを考えるのではなく、サイト内の取引フローと請求処理を一緒に設計することが重要です。

請求書を自動発行することもできる

Stripe InvoicingではAPIを利用できます。
そのため、ビジネスマッチングサイトのシステムと連携し、条件に応じて請求書を作成するような仕組みも考えられます。
例えば、マッチング成立時に取引金額が確定するサイトであれば、その情報をもとに請求書を作成する仕組みです。
また、サイトの管理画面から請求状況を確認できるようにするなど、Stripeとサイトを連携した独自の管理機能を作ることもできます。
ただし、どこまで自動化するかは慎重に決める必要があります。
例えば、取引金額が確定する前に自動で請求書を発行してしまうと、金額変更などが発生した際に処理が複雑になる可能性があります。
自動化する部分と、人が確認する部分を分けて設計することもポイントです。

請求書を使うサイトに向いているケース

Stripe Invoicingは、すべてのビジネスマッチングサイトに必要というわけではありません。
例えば、

  • マッチング後に企業間取引が発生する
  • 取引ごとに請求金額が変わる
  • 請求書による支払いを想定している
  • マッチング後の取引状況もサイトで管理したい
  • 請求業務をオンライン化したい

といったサイトでは、導入を検討しやすいでしょう。
一方で、サイト上で定額の商品やサービスを購入するだけであれば、通常のオンライン決済のほうがシンプルな場合もあります。
重要なのは、Stripe Invoicingを導入すること自体を目的にするのではなく、サイトの取引方法に合った決済・請求方法を選ぶことです。

Stripe Connectは必要?

Stripeには「Stripe Connect」という、複数の事業者が参加するマーケットプレイス向けの仕組みもあります。
ビジネスマッチングサイトでは、サイト運営者だけでなく、マッチングした事業者など複数の当事者が決済に関係することがあります。
そのような場合にStripe Connectが有効なケースがありますが、Stripe Invoicingを利用するからといって、必ずStripe Connectが必要になるわけではありません。
誰が請求するのか、誰が料金を受け取るのか、サイト運営者が手数料を受け取るのかなど、実際のビジネスモデルによって必要な仕組みは変わります。
そのため、Stripe Connectについては必要に応じて考え、まずはサイトの請求・支払いの流れを整理することが大切です。

インボイス制度なども確認する

日本国内のビジネスマッチングサイトで請求書を扱う場合は、インボイス制度についても確認が必要です。
特に、サイト運営会社、発注者、受注者など複数の事業者が取引に関係する場合には、

  • 誰が請求するのか
  • 誰が請求書を発行するのか
  • 請求書にどの事業者の情報を記載するのか

などを整理する必要があります。
これはStripeの設定だけで判断できる問題ではありません。
実際の取引関係や税務上の扱いによって変わるため、必要に応じて税理士などの専門家にも確認したうえでシステム仕様を決めるとよいでしょう。

まとめ

Stripe Invoicingは、オンラインで請求書を発行し、請求先から支払いを受けるためのStripeのサービスです。
ビジネスマッチングサイトでは、マッチング成立後に発生する取引の請求処理に利用できます。
特に、マッチング → 取引内容の確定 → 請求書発行 → 支払い
という流れをサイト上で管理したい場合には、Stripe Invoicingが選択肢の一つになります。
また、APIを利用してサイトのシステムと連携すれば、請求書の発行や支払い状況の管理などを自動化することもできます。
ただし、どのような請求方法が適しているかは、ビジネスマッチングサイトのビジネスモデルによって異なります。
「マッチング後にどのような取引が行われるのか」「誰が誰に請求するのか」「いつ支払いが発生するのか」などを整理したうえで、Stripe Invoicingを含めた決済・請求機能を設計することが重要です。

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